2013/04/22

NHK日曜美術館:2013年4月21日放送 東北に届け 生命の美 ~アメリカ人コレクター 復興への願い~ について。

昨日の日曜美術館で日本画コレクターのジョー・プライスさんが出演されていました。
被災地の復興支援を目的とした東北での展覧会企画
番組で紹介された作品の数々からプライスさんの寛大な心が現れるようでした。
また、番組の演出によって普段会場では見れない江戸時代の夜の室内の光が再現され、金屏風の別の美しさを見ることができ、とても心に残る回でした。

プライスさんは特に美術を学んでいたわけではありませんが、まだ若冲が世に知られていないころにその審美眼で若冲の素晴らしさを発見し、世に知らしめました。
私は何よりもこの番組を通してプライスさんがどうやって美しいものを見極めることができるのか、とても知りたくなりました。
番組の終わりにプライスさんが述べられた言葉の中にその答えがあったように思いました。

― 「絵を見るとき、最初に確認するのは不必要な筆使いがないかどうか。絵師たちは余計なものを取り除き対象の本質だけを残そうとします。それが花であろうと、動物や木であろうと、私はこうした日本画の要素をこよなく愛しています。限りなくシンプルでありながら描いてあるものより多くのものを感じさせてくれます。
絵に描かれた自然は自然そのものよりもはるかに美しいので本当にこんな自然が存在するのか信じられないほどです。だからこそ日本画に魅せられているのです。」―

いけばなも日本画と同様、美を追求する芸術であり、この言葉はこれからいけばなを作成していく中でとても参考になる言葉だと思いました。


Amazon.co.jp 若冲になったアメリカ人 ジョー・D・プライス物語

上記のコメントの後、プライスさんが紹介していた被災者から聞いた「色についてのコメント」も非常に感慨深いものがありましたので、まだ見ておられない方は28日の再放送をぜひご覧ください。



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